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AI文字起こしの精度を上げるための録音のコツ

近年、AI技術の進化により、AI文字起こしサービスは非常に手軽で高精度なものになってきました。会議の議事録作成やインタビューの文字化など、様々な場面で活用され、業務効率化に貢献しています。しかし、AIと言えども万能ではありません。特に録音された音声の品質は、文字起こしの精度に大きく影響します。

「AIで文字起こしをしてみたけれど、思ったより精度が悪かった…」と感じたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。もしかしたら、それは録音環境や方法に原因があるのかもしれません。

そこで今回は、AI文字起こしの精度を最大限に引き出すための「録音のコツ」をいくつかご紹介します。

1. 静かな環境を選ぶ

最も基本的なことですが、非常に重要です。周囲の雑音(エアコンの音、キーボードの打鍵音、外部の車の音、他の人の話し声など)は、AIが音声とノイズを区別するのを難しくし、誤認識の原因となります。

  • 対策:
    • できるだけ静かな会議室や個室を選びましょう。
    • 録音中は窓を閉め、不要な電子機器の電源はオフにするかマナーモードに設定しましょう。
    • 参加者にも、録音中は私語を控える、資料をめくる音を極力立てないなどの協力を仰ぎましょう。

2. マイクの選択と配置

スマートフォンの内蔵マイクでも録音は可能ですが、よりクリアな音声を録るためには外部マイクの使用が推奨されます。

  • マイクの種類:
    • 単一指向性マイク:
      特定の方向からの音を拾いやすいため、話者が一人の場合や、特定の話者の声をクリアに録りたい場合に有効です。

    • 全指向性マイク(無指向性マイク):
      360度全方向の音を均等に拾うため、複数人が参加する会議などで全体の音声をバランス良く録りたい場合に適しています。テーブルの中央に置くタイプの会議用マイクなどがこれにあたります。

  • マイクの配置:
    • 話者に近づける:
      マイクと話者の距離が近いほど、声が大きくクリアに録音され、周囲のノイズの影響を受けにくくなります。ただし、近すぎると息づかいやポップノイズ(「パピプペポ」などの破裂音)を拾いやすくなるため、適度な距離(15cm~30cm程度)を保ちましょう。

    • 障害物を避ける:
      マイクと話者の間に障害物(書類、PC、カップなど)がないようにしましょう。

    • 安定した場所に置く:
      マイクが動いたり、振動したりするとノイズの原因になります。安定した平らな場所に設置しましょう。

3. 発言者との距離と声量

複数人が参加する会議では、全員の声が均等な音量で録音されることが理想です。

  • 対策:
    • マイクからの距離が全員同じくらいになるように座席配置を工夫しましょう。
    • 声が小さい人には、少しマイクに近づいてもらうか、意識して大きめの声で話してもらうようお願いしましょう。
    • 発言が重なるとAIが音声を分離しにくくなるため、できるだけ一人ずつ順番に話すよう心がけましょう。

4. 録音レベル(入力レベル)の調整

録音レベルが小さすぎると音声がノイズに埋もれやすくなり、大きすぎると音が割れてしまい、どちらも文字起こしの精度低下に繋がります。

  • 対策:
    • 録音を開始する前に、必ずテスト録音を行い、録音レベルを確認・調整しましょう。
    • 音声入力メーターを見ながら、声のピーク時でも音が割れない(レッドゾーンに入らない)範囲で、できるだけ大きな音量で録れるように調整するのが理想です。多くの録音機器にはオートゲインコントロール(AGC)機能がありますが、状況によってはオフにした方がクリアに録れる場合もあります。

5. ファイル形式と設定

録音時のファイル形式や設定も、音質に影響します。

  • ファイル形式:
    一般的には、非圧縮のWAV形式が最も高音質ですが、ファイルサイズが大きくなります。MP3形式でも、ビットレートを高めに設定すれば十分な品質が得られます(例: 192kbps以上)。

  • サンプリング周波数:
    CD音質と同等の44.1kHzまたは48kHzが一般的です。

  • ビット深度: 16bitまたは24bitが一般的です。

多くのAI文字起こしサービスは様々なファイル形式に対応していますが、できるだけ高音質な設定で録音することをおすすめします。

それでも上手くいかない…そんな時はプロにご相談ください

上記のようなコツを試しても、どうしても録音環境が整えられない、専門用語が多くてAIだけでは不安、あるいは録音から文字起こしまですべて任せたい、という場合もあるかと思います。

私たち札幌会議録センターでは、長年の経験と専門知識を持つスタッフが、お客様の状況に合わせた最適な録音方法のご提案から、実際の出張録音、そしてAIと人の手による高精度な文字起こし・議事録作成まで、一貫してサポートいたします。

特に、

  • 重要な会議・講演会で失敗したくない
  • 専門性が高く、正確性が求められる内容
  • 複数人が参加し、発言が聞き取りにくい可能性がある会議
  • 裁判資料など、法的に重要な音声の文字起こし

といった場合には、ぜひ一度プロのサービスをご検討ください。

AI文字起こしの精度は録音品質に大きく左右されます。少しの工夫で、その後の文字起こし作業の効率が格段に向上します。今回のコツが、皆様の業務効率化の一助となれば幸いです。

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